第8章 もしもつけられていたら

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「そんなぁ。」 沖田さんの様子を見た原田さんが笑いながら慰めていた 肩をとんとんと叩いて顔を上げるよう促すが沖田さんはよほど堪えたらしく俯いたままだ 「だからまじめにやれって言ったろー? まあまた次があるさ、これで稽古にも打ち込めるってもんだろ!」 「なんですかそれ。」 まあ確かに天才と言われてきた自分が女に負けてしまったのだ 本気で戦ってはいないにしても落ち込むのは無理ないだろう やはり沖田さんの顔を立てるべきだったかと考えていればそのうち土方副長がこちらに来て言った 「雛、着替えたら俺の部屋に来い。」 「はい、わかりました。」 土方副長は言うとすぐに壬生寺を後にした 待たせるわけにはいかないので沖田さんには悪いが私もすぐに壬生寺を出ることにした 「沖田さん、試合ありがとうございました。」 私は一応沖田さんに礼をしてからすぐに着替えのために部屋へ向かうことにした 第8章 もしもつけられていたら -end-
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