第9章 忍のココロ

5/14

877人が本棚に入れています
本棚に追加
/525ページ
ーーーー・ーーーー・ーーーー しばらくして誰かの気配がするので目が覚める こちらに近づいているようだ 烝さんではない誰かの気配 念のため借りたままだった烝さんのクナイを構えた 少ししてその人は部屋の前で立ち止まる すると襖が開き男が一人入ってきた。 「ああ、もしかして寝てました?」 言いながら入ってきたのは水戸派……芹沢局長側の幹部、野口さんだった 私がクナイを下ろすと野口さんが苦笑いをしてから口を開いた 「山崎君はいないんですか?」 「はい、それより野口さんは襖を開く前に確認とかしないんですか?」 これはなんとしても聞いておかないと。 この人はいつも無言で入って来るのでしょうか。 「あはは、すみません。 驚きました?」 「そうですね。 本気でクナイを投げつけようかと思いましたよ。」 あ、まずい。 ちょっと余計なことを言ってしまいましたね。 「え、雛さんはクナイ使えるんですか?」 「投げるくらいなら私にもできます。」 今のところはなんとかやり過ごした しかし、どういうことだろうか。 なぜ水戸派の野口さんが私の部屋に? 「ふふ、実は少し雛さんとお話ししたいと思って。 今は暇ですか?」 私が思案していると、それを見透かしたように続けた。 「はい、それではお茶をお持ちしますね。 私が野口さんの部屋へ行きますから部屋でお待ちください。」 流石に烝さんも使っているこの部屋を使うのはまずいだろう。 「はい、わかりました。」 それから2人とも部屋を出て、別れた。
/525ページ

最初のコメントを投稿しよう!

877人が本棚に入れています
本棚に追加