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次の日。
すでに日が真上に差し掛かった頃。
…………………。
「もっと腰を入れろ!」
パァァァンッ
「踏み込みが甘くなったぞ!」
私は今、稽古を見せてもらっています。
……………近藤局長と芹沢局長に挟まれて。
それは朝餉が終わり、洗濯をしていたときのこと。
洗濯物を干そうとしていた私に、近藤局長が声をかけてくださった。
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「雛、これから稽古を見に行くんだ。
それが終わったら、雛も一緒にどうだい?」
「お誘いありがとうございます。
ぜひご一緒させてください。」
そう答えると、芹沢局長がやってきた。
「近藤、稽古を見に行かぬのか?」
「すみません。
雛にも見せておこうと思いまして。」
「それはいい。
いつか稽古に出るやもしれん。
見せておいて損はない。」
「お気遣い、ありがとうございます。」
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ということで今に至る。
見せてもらうのはいいのですが、なぜ私は局長の間に座っているのでしょう…。
なぞです。
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