第10章 歓迎会という名の宴

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「終わってるようですよ。」 少し経ってから烝さんが教えに来てくれた。 「ありがとうございます。 わざわざすみません。」 「いえ、ただ見てきただけですから。 早く行った方がいいですよ。 掃除を始めてずいぶん経ってますし。」 「はい。 本当にありがとうございました。 それでは行ってきますね。」 一礼をしてからその場を去った。 目的の廊下につくと、耳を済ませる。 確かに会議はしていないようだ。 掃除に取りかかってから少しすると、急に襖が開いた。 「おう、雛。 ちょっといいか?」 「あ、はい。 掃除はどうしましょう。」 「今日はそこまででいい。 いつもきちんとこなしてくれているしな。」 「はい、わかりました。 それでは片付けてから部屋に伺いますね。」 「ああ、そうしてくれ。」 それから別れて片付けに向かった。 いったいなにを言うつもりなんでしょう。
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