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「藤堂さん、失礼します。」
「ああ、雛ちゃん。」
襖を開けると、藤堂さんは刀の手入れをしていた。
「お邪魔してすみません。
実は今夜、宴会を開くということでお酒とかを買いに行きたいんです。
でも、量がわからないので付き合ってもらえませんか?」
ちなみに、毎日の食事の買い物は非番の隊士がしてくれている。
私を必要以上、外に出さないためだ。
「おう、すぐに準備するから門で待っていてくれねぇか?」
そういうと、手入れをしていた刀を鞘に収めた。
「ありがとうございます。
無理を言ってすみません。」
「いいって、いいって。
困ったときはお互い様だろ!」
そう言うと、ニカッと笑った。
「ふふ、ありがとうございます。
それでは先に行って待っていますね。」
「おう!」
買い物は大丈夫そうだ。
あとはなにを作るか、ですね。
お酒に合うものがいいですね。
まあ和え物とか、煮付けとかそんな感じでいいですよね。
お金はかけられないらしいですし。
よし、とりあえず魚と野菜ですね。
それからお酒は藤堂さんに聞けば完璧なはず。
そんなことを考えながら部屋を出て門へ向かった。
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