第10章 歓迎会という名の宴

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「藤堂さん、失礼します。」 「ああ、雛ちゃん。」 襖を開けると、藤堂さんは刀の手入れをしていた。 「お邪魔してすみません。 実は今夜、宴会を開くということでお酒とかを買いに行きたいんです。 でも、量がわからないので付き合ってもらえませんか?」 ちなみに、毎日の食事の買い物は非番の隊士がしてくれている。 私を必要以上、外に出さないためだ。 「おう、すぐに準備するから門で待っていてくれねぇか?」 そういうと、手入れをしていた刀を鞘に収めた。 「ありがとうございます。 無理を言ってすみません。」 「いいって、いいって。 困ったときはお互い様だろ!」 そう言うと、ニカッと笑った。 「ふふ、ありがとうございます。 それでは先に行って待っていますね。」 「おう!」 買い物は大丈夫そうだ。 あとはなにを作るか、ですね。 お酒に合うものがいいですね。 まあ和え物とか、煮付けとかそんな感じでいいですよね。 お金はかけられないらしいですし。 よし、とりあえず魚と野菜ですね。 それからお酒は藤堂さんに聞けば完璧なはず。 そんなことを考えながら部屋を出て門へ向かった。
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