第10章 歓迎会という名の宴

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嘘でしょう…。 「起きているやつ、全員強制参加なー!」 やっぱり私もですか…。 周りを見渡すと起きていたのは斎藤さん、藤堂さん、原田さん、永倉さん、沖田さん、野口さんに烝さんと私の7人がいた。 「あれ、野口さん。 芹沢さんと一緒に出かけたのではなかったんですか?」 「ああ、俺はちょっとね…。」 「野口さんは花街が苦手なようですよ。」 わ、烝さん。 びっくりしました…。 「そうなんですか?」 「はい…。」 「へぇ、そうだったんですね。」 「1杯目ー!」 ああ、なんで私がこんなことを…。 「2杯目ー!」 「雛、酒に強いんだな。」 私が原田さん達から少し離れていると、斎藤さんがこちらに来た。 「斎藤さんもお強いんですね。」 「まあ、少しな…。」 原田さんたちを見やると、斎藤さんは小さくため息をつく。 原田さんたちは次のお酒を注いで周っていた。 「いつまでやるつもりだろうか。」 「本当、全員倒れるまで続くのでしょうね。」 「ああ、そろそろ寝たふりでもしておくか。」 お、それは名案ですね。 もちろん私がそんなことをするわけにはいきませんけど。 「ふふ。それでは私があちらに行きますから、寝たふりをしておいてください。 うまく言っておきます。」 「悪いな。」 「いえ、まったく気にしなくていいですよ。」
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