第10章 歓迎会という名の宴

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全員を起こし終えると、今度は部屋にいる幹部の方たちにもお膳を運ぶ。 今日は別の方がいいと、私が勝手に判断した。 「失礼します。」 「おう、雛か。」 襖を開くと、芹沢局長はすでに起きていた。 「芹沢局長、おはようございます。 朝餉ができましたので届けに来ました。」 私がお膳を持ってくると芹沢局長は疑問に思ったのか、すぐに質問された。 「広間で食わぬのか?」 「昨日は宴会があったでしょう。 今はちょっとぐちゃぐちゃしてるので、一応別々に食べた方がいいかと。 別室に集まってお食べになられますか?」 「いや、いい。 ここで食べることにしよう。」 「はい、わかりました。 置いておきますね。 食べ終わったら私が下げますので置いておいてください。」 私が近くの文机の上に置くと頷きながら返事が返ってきた。 「ああ、わかった。」 「それでは、失礼しました。」
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