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それは、ある日の昼餉後の出来事。
「雛、巡察に行ってこい。」
副長は、私が台所で皿洗いを終わらせたところに来て告げた。
「どうして私が?」
「あれからまだ一回も外に出てねぇだろ。」
あれから、とは忍5人組につけられていたときのことだろう。
「まあ、そうですけど。」
「副長助勤が付いていれば安心じゃねぇか。」
「………はい、わかりました。」
おとなしく返事をしておきましょう。
おそらく私に拒否権はないでしょうし。
「今日は平助が巡察の日だ。
念のため男装して行けよ。
袴は平助に借りればいい。」
「はい、そうします。」
それから副長と別れ、藤堂さんを探すことにした。
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