第11章 新しい主

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「おう、やるなぁ!色男!」 「いや、嬉しくないです。」 「照れんなって、千里!」 「もうやめてください…。」 「あはは、でもお前すげーな。 男にも女にも好かれて。」 「え?何言ってるんですか?」 私のどこを見れば男にも女にも好かれているように見えるんですか…。 嫌がらせですか? ただ声をかけられるだけで…。 「い、いや! なんでもねぇよ!」 言うと藤堂さんまでもが頬を染める。 流行り病か何かでしょうか? 「大丈夫ですか? 顔が赤いですけど…。風邪ですか?」 藤堂さんの顔を覗き込むと、もっと赤くなった。 「いやっ!大丈夫だから! ほら、ぼさっとしてねぇで行くぞ!」 「…………?はい、わかりました。」 再び歩みを進める。 「さすがになにもねぇかー。」 「いいじゃないですか。 平和だってことでしょう?」 「そうだなー。 でもそれじゃあ面白くねぇじゃん。」 そんなことを話していると、ふと違和感を覚える。 つけられてる…。 忍………? 「面白いことになったかもしれませんよ。」 「雛ちゃん…?」 この前と同じ忍ではないだろう。 だとしたら…?
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