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今日は隊士と共に巡察にでるということだった。
そのため、予備であったという大小の刀を渡されていた。
幸いにも、丸腰の役立たずではない。
「無理やり切り抜けましょうか。」
「はぁ?それでいいのか?」
「はい、全く問題ありません。」
私が言った瞬間、忍び4人が切りかかってきた。
「おいおい、俺は命令してないぞ。
まあ、これでやられるならそれまでだったということだな。
おとなしく成仏してくれよ。」
無責任な頭ですね。
そんなことを考えていると、4人のうち2人がすでに目の前に迫っていた。
私が刀を抜くと、藤堂さんも刀を抜いた。
へえ、これが刀ですか。
初めて使いますけど、まあ大丈夫ですよね。
《 キ ィ ィ ィ イ イ イ ン ! 》
刀とクナイのこすれる音が辺りに響く。
普通なら力負けをする雛だったが、相手は片手でクナイを持っている。
それでもかろうじて勝っているほどだったが、押し返すことができた。
隙をついて攻撃を仕掛けていく。
だが、だてに忍の名を名乗っているわけではない。
すぐに体制を整えると、守りに徹する。
もう1人も攻撃をしてくるため、少しでも隙を作れば斬られてしまうだろう。
だが、雛もだてに修行をしてきたわけではなかった。
2人の忍を上回る実力を見せつけたのである。
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