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2人の内、1人の忍に小さな隙を見つける。
するとすかさず切り込み、もう1人の忍と向き合う。
女相手に忍2人だからとたかをくくっていたのか、急に震え出した。
空きすぎなほどに隙を見せている彼に、回り込んで手刀をいれる。
振り返ってみれば、藤堂さんの方も終わっていた。
「あなたは戦わないんですか?」
頭と思われる最後の1人に尋ねると、わざとらしく震えた後に答えた。
「俺は東城の姫には敵わないさ。
腰抜け達は動けそうもねぇし、俺は逃げるとするぜ。」
そんなことを言い出す頭。
「あなたが1番腰抜けじゃないですか。」
そんな頭に思ったことをそのまま言ってやった。
「当たり前だろ、俺はこいつらに
東城の姫を捕まえろ。
なんていってないしな。」
「つまり、薄情なわけですね。」
とことん信用の置けない頭だ。
「聞こえが悪いな。
見ればわかるだろ、それくらい。
気がつかない方がおかしい。
つまり俺は悪くねぇ。」
「そういうところが薄情なんですってば。」
「まあ、今日は東城の姫の男装姿を拝めたことだしな。
失礼させてもらう。」
そう言うと、すぐに姿を消してしまった。
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