第11章 新しい主

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2人の内、1人の忍に小さな隙を見つける。 するとすかさず切り込み、もう1人の忍と向き合う。 女相手に忍2人だからとたかをくくっていたのか、急に震え出した。 空きすぎなほどに隙を見せている彼に、回り込んで手刀をいれる。 振り返ってみれば、藤堂さんの方も終わっていた。 「あなたは戦わないんですか?」 頭と思われる最後の1人に尋ねると、わざとらしく震えた後に答えた。 「俺は東城の姫には敵わないさ。 腰抜け達は動けそうもねぇし、俺は逃げるとするぜ。」 そんなことを言い出す頭。 「あなたが1番腰抜けじゃないですか。」 そんな頭に思ったことをそのまま言ってやった。 「当たり前だろ、俺はこいつらに 東城の姫を捕まえろ。 なんていってないしな。」 「つまり、薄情なわけですね。」 とことん信用の置けない頭だ。 「聞こえが悪いな。 見ればわかるだろ、それくらい。 気がつかない方がおかしい。 つまり俺は悪くねぇ。」 「そういうところが薄情なんですってば。」 「まあ、今日は東城の姫の男装姿を拝めたことだしな。 失礼させてもらう。」 そう言うと、すぐに姿を消してしまった。
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