第5章 新しい朝

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「あー、左之さんだけ狡ぃよ! 俺は藤堂平助だ!よろしく!」 「ふふ、よろしくお願いしますね。 あ、それと浴衣! ありがとうございました」 荷物がなかった私はここに来て藤堂さんに使わない浴衣をもらったのだ。 斎藤さんから渡されたのでまだお礼を言ってなかった。 「ああ! また何かあったら言えよ」 「俺は永倉新八だ。 よろしくな、雛!」 今度は藤堂さんの隣にいた人。 なるほど、この人たちはいつも一緒にいるようだ。 「よろしくお願いします、永倉さん」 原田さんは心が広そうですね。 藤堂さんはちょっと幼さが残っている少年ぽいです。 永倉さんは気さくなお兄さんですね。 三人とも優しそうです。 ……しかしここの幹部の方はみんな顔が整っていて驚きですね。 沖田さんも美少年ですし、近藤局長も山南副長も素敵な方ですし。 そういう人たちを集めているのかと勘違いする人がいそうです。 この人たちが戦っているなんて想像がつきませんね。 食べ終わってから少し考え込む。 いつか戦いの場を見ることがあるのでしょうか。 まあそのときになれば見ることができるのでしょうね。 ……そもそも今の私には関係ありません。
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