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「平助、お前……。
まさか俺のことを言っている
んじゃあねぇよなぁ?」
振り返ればそこには眉間にしわを寄せ青筋を浮かべている土方副長が……
鬼という言葉が出た頃ちょうどこちらにやってきたようで藤堂さんも気がつかなかったらしい
「ひっ、土方さん!
そういうつもりじゃあなかったんだ…!」
ガチガチと音が聞こえそうなほどにぎこちなく振り返った藤堂さんの目に映るのはもちろん鬼の形相をした土方副長だ
「平助ーー!!」
「うわーーっ!
悪かったってーー!」
叫びながら二人とも走り去っていった
あの一言で地獄行きとはなんと恐ろしい場所なのだろうか
「大丈夫でしょうか…。」
走り去る二人を見つめ一人つぶやいているとスッと黒服に身を包んだ色白の男が姿を現した
「あ、山崎さん。」
第6章 筆頭局長 -end-
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