一章――九十九神

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◎ まだ小学生だった頃に、祖父の家で起こったことだ。 お盆という行事で大人に紛れていては、たいくつだったので古い一軒家を探検することにした。 二階に上がれば、畳の臭いがする広い部屋を見つけ探索を始める。 使われていないようで、物は何もない。 クローゼット感覚で、ふすまを開けても大したことものはなかった。 ――なんだよ。ってあれ? 奥にもふすまがあり、興味本意で開けば、ほの暗い屋根裏がそこにあった。 ほこりが目に見える。 それにしても変わった作りだ。 屋根裏と言うものは隠し階段の先にあるものだとばかり思っていた。
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