大きな傷痕

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「そうかい。泊まるなら500マインだよ」 「500……安いな」  アインが今までに滞在したことが有る宿屋では、一泊の値段は、安くても1200だった。500マインは、考えるまでもなく段違いに安い。 「宿に見えないようなボロい宿に、高い金を払いたくないだろう?」 「いや、そういうわけでは……」 「お客様、お荷物お持ちします」  アインが皮肉に困惑したとき、横から声がした。反応して首を右に向け、言葉を失う。
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