さよなら日常

5/9
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
母親と穂花は夕飯を食べている。 帰りが遅い父親はいつも別だ。 母「怜が塾じゃないのに帰って来ないなんて珍しいわ。何か知らない?」 穂「帰るとき一緒になったけど、忘れ物したから取りに行くって言ってた…」 穂花は目を伏せた。時刻は20:00をとうに過ぎている。穂花が帰宅してから、実に1時間は経っている。 忘れ物を取りに行くにしては、流石に時間がかかり過ぎだ。 穂花はさっきの地鳴りが頭をよぎる。 母「あの子が何も連絡して来ないなんてなかったから心配だわ」 母親は心配を隠せないようだ。 穂「…どっか寄ってからくるんじゃないかな?お兄ちゃんもたまには連絡忘れる事だってあるよ」 心配なのは穂花も同じだったが、母親にはそう声をかけた。 母「だといいけど…」 夕飯を済ませると穂花は部屋に向かった。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!