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母親と穂花は夕飯を食べている。
帰りが遅い父親はいつも別だ。
母「怜が塾じゃないのに帰って来ないなんて珍しいわ。何か知らない?」
穂「帰るとき一緒になったけど、忘れ物したから取りに行くって言ってた…」
穂花は目を伏せた。時刻は20:00をとうに過ぎている。穂花が帰宅してから、実に1時間は経っている。
忘れ物を取りに行くにしては、流石に時間がかかり過ぎだ。
穂花はさっきの地鳴りが頭をよぎる。
母「あの子が何も連絡して来ないなんてなかったから心配だわ」
母親は心配を隠せないようだ。
穂「…どっか寄ってからくるんじゃないかな?お兄ちゃんもたまには連絡忘れる事だってあるよ」
心配なのは穂花も同じだったが、母親にはそう声をかけた。
母「だといいけど…」
夕飯を済ませると穂花は部屋に向かった。
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