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いちいちこのような聞き方をしなくても良いのだが、彼からしたらこれが一番切り替えやすいのだろう。 以前、この質問なしで行った事があったが、イマイチ全力が出せなかったと彼は言っていた。習慣になってしまったのだろう。 「そんじゃ、行くとしますか……!」 「ああ、足を引っ張らないようサポートするよ。」 「よく言うぜ。」 笑いながら彼は言う。 それを、近くにいた一般兵が驚きながら見ていた。 「し、司令も行かれるのですか……?」 「敵の司令官に挨拶しに行かないといけないからな。」 「名刺代わりにタマを交換するんだな。」 「そういうことだ。」 笑いながら私は答える。最も、私達が渡すタマは弾丸で、私達が貰う予定でいるタマは魂だがな。彼もそのつもりで言ったのだろう。 武装した私とウィードは大型のトラックの後ろに乗る。 「いつも通り、行くとするかね……!」 走るトラックの揺れにのりながら、彼はいつも通りの調子で言った。それくらい、彼にとって勝つことは当然のことなのだ。 少なくとも、この時までは彼は一度も負けたことがなかった。彼は戦地に入れば目の前の相手を冷静に始末していく、冷酷な殺戮マシーンとなる。 彼がそこまでして相手を殺す事に迷いが無いのには勿論理由があった。
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