覇気道術の力

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『結界か・・・だが、たとえこれで俺の動きを封じても町の炎を消すことはできんぞ』 「百も承知だ。まず貴様を封じる。その結界は、貴様の周囲すべてを取り囲んである」 『それがどうした? こんなもの闇の力を膨らませ業火で焼き払ってくれるわー!!』 紅蓮の炎の勢いがますますもって大きくなる。それを見た吉宗は紅蓮の周囲に張った結界を狭めるため両手で作った囲いを小さくする。 「狭(きょう)」 すると、紅蓮を囲っている結界がどんどん狭まってくる。 『ふん、血迷ったか。俺は紅蓮・・・自在に形を変えることができる炎。いくら結界を狭めたところで何の意味もない』 紅蓮のそんな言葉をよそに吉宗はそのままじっと動かず状況を伺っている。それはまるで、何か機が熟すのを待っているかのようだ。じっとしたまま動かない吉宗を見て紅蓮が嘲笑うように言葉を発する。
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