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「じゃあメディ、使える奴を頼む。ボーイも当たれよ」
人差し指を差してリーダー気取りに言うジャック。
「ああ」
と、ダニー。
「ジョンよりインパクトの強い男を探してくれ」
「それば無理だろ」
ジャックの言葉に、メディが返す。
「あいつは本物の天才だよ。
お前と同じように嫌われ者だがな。分かる奴にゃあ分かる」
「惜しい奴を追い出したね、ジャック。
ジョンは別のバンドで花を咲かせるさ。絶対にね。
四年間も日の目を浴びなかったのはたまたま運が悪かったのか、君のせいだね」
ダニーもメディに同調して言葉を繋げる。
その言葉を聞いて、顔を歪めるジャック。
「何だ、二人してジョンの肩を持つのか?」
「肩を持つとかそんなのじゃないさ。
お前は本気でジョンの代わりが居ると思ってるのか?
あれは、あいつにしか出来ない事だ。
正気になれよ」
今更何を言うんだ、と言わんばかりの表情でダニーは再び目線をジャックから音楽雑誌に戻す。
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