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「ああそうか、なら早いとこ辞めちまおうぜ。バンドなんてつまんねえ事、初めからオレはやる気なんて無かったかんな。
好きに解散でも何でもしてくれよ、オレはイチ抜けた」
マッシュルームヘアーの彼に向かって、ジャックと呼ばれたその男は呆れたようにソファーの肘置きに腕を置いて体を大きく仰け反らせ、足を組んで刺々しく言い放った。
赤い髪の男がそれに刺激されるよう目を剥いて、声を荒げた。
「何だと?
ジャックのロック愛はそんなモノだったのか? 見損なったよ、お前は誰よりもキャメルズを愛していたと思ってたのにな!」
ジャックははっ、と小馬鹿にするように鼻で笑い、赤髪の顔を指差す。
「はん。
ロックなんて興味ねえよ。
ジョンがどうしてもっつうから付き合っただけだ。
勘違いすんなよ、メディ」
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