6人が本棚に入れています
本棚に追加
「何とでも言ってやがれ。
とにかく、俺はバンドを続けるからな。
お前らが全員抜けても、だ」
ソファーにふんぞり返ってダニーとメディを一瞥し、ふん、と傲慢そうに鼻を鳴らすジャック。
「好きにしろよ」
ダニーがうんざりしたような表情で音楽雑誌を乱暴に閉じ、自分のポケットの中をまさぐって煙草の箱を探し始める。
「メディはどうするんだ?」
ジャックが言う。
シュボッ、とライターの火を点ける音がする。ダニーの煙草だ。
「何だ? その煙草」
「BLACK STONEだよ」
メディの問い掛けに、煙草を口に咥えたまま、煙をふかせてダニーは言う。
「お前はCAMEL一筋じゃなかったのか?」
「メディはどうするんだ?」
メディの質問にダニーが答える前に、ジャックが同じ台詞を先程よりも大きな声量で怒り口調に述べ、彼の言葉を遮った。
最初のコメントを投稿しよう!