第4章 その素敵な写真家さんは

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アスターさんの口調は淡々としているが、どこか優しくて、不思議と温かい こんな素敵な出会いがあるのもウンディーネの魅力だ 「それでは私そろそろ帰りますね。・・それとアイさん」 「はい」 「次はプリマ(一人前)になった時にまた乗せて下さい」 「はい!その時は是非!」 プリマになった時かあ そう言って貰えるとやっぱり嬉しいものだ 「見ていてください!次こそはスーパー素敵マスター灯里さん並の接客を・・」 「灯里さんにそんなあだ名ないって!しかも何か増えてるし!」 「ハハハハハッ」 素敵を見つけるのって難しいです でも、それはきっと「当たり前」というフィルターを通しているから 今までと少し角度を変えてみるだけでいろんなもの素敵に見えるはずです また素敵なものを共有することが出来れば、そこには信頼関係が生まれ、やがて大きな輪となる そう素敵によって人と繋がりを持つことも出来るわけです 素敵なものなんてねーよ!という方 あなたの身近にも素敵なものは必ずあるはずです もしかすると、あなたにとっての素敵なものは すぐ側にあるかも知れませんよ・・ 第4章 ~終わり~ 次回予告 第5章 その素敵な花火は 私、今日不思議な夢を見たんです 夢の中の私は地球の別の仕事をしており、何不自由のない毎日を過ごしていました そこには地球の友達がいて、家族がいて・・ 平凡だけど 充実した毎日 だけどそこは地球 当然灯里さんや朝美さん、アオイ先輩もそこにはいないわけで 一人前のウンディーネを目指す自分自身もそこにはいない あの夢を見て以来、時々考えるんです 私はずっとこの仕事をやっていけるのかなって 今の生活はもちろん楽しいです だけどいつかは私も先輩として後輩を指導したり、店を切り盛りしていかなくてはならない 私にはまだ想像出来ないんです 自分が一人前になって後輩を指導している姿が・・
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