第1章 ~その素敵な出会いは~

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「まあこの台詞は会社の先輩の受け売りなんですけどね」 「素敵な先輩さんなんですね」 「はい!私は先輩を心から尊敬しています」 火星(アクア)という惑星そのものが素敵な奇跡で出来ている。 これは私が火星に来たときに灯里さんから初めて教わったことだ 灯里さんと出会わなければウンディーネを目指そうなんて思わなかっただろう アントさんと同じように地球(マンホーム)の学校に進学していたに違いない 普通に進学することも考えた けれども私はウンディーネになることを選んだ この選択が正しいのかはわからないが、後悔はしていない 私はこの仕事が大好きだ そしてこの火星(アクア)もネオ・ヴェネツィアももちろん好きだ 灯里さんとの出会い そのたった一つの出会いが私の人生を大きく変えたのだ そして今この出会いも灯里さんと出会わなければ、なかったはずの出会い もしかすると出会いというものそのものが素敵な・・ 「奇跡。」 「・・えっ?」 「人と人が出会うことも素敵な奇跡・・なのではないでしょうか?」 「すみません、ちょっと恥ずかしかったですかね」 アントさんが照れ臭そうに言う 「いえ、そんなことはないですけど・・」 私は驚いた なぜなら私も今全く同じことを考えていたからだ
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