第2章 ~その終わりのない夢は~

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・・一年前 私は会社をクビになってから就職活動をしていた 他の会社の試験を受けて、もう一度ウンディーネを目指そうとも考えたのだがあまり気が進まなかった 最近よく考えることがある 私が本当にやりたかったことって何だったんだろうって 会社から解雇を命じられたときは確かに辛かった だって一人前のウンディーネになることが私の夢であり、目標であったから 小さいときからウンディーネという職業に憧れ、舟を漕ぐことも大好きだった ミドルスクール時代は、ゴンドラ部で仲間たちと切磋琢磨し、腕を磨いていった あの頃は、とにかく毎日が楽しく充実していた だけど、今はどうだろう 会社からの重圧 昇格していく同期たち 成績が落ち続ける自分自身 自分自身や周りと闘うことに一生懸命になりすぎて、いつの間にか「楽しい」という感覚を失っていた これって本当に私がやりたかったことなのだろうか ・・・私はいったい何になりたかったんだろう 「どうしたの?」 一人で考え込んでいると私はある人に声を掛けられた
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