第2章 ~その終わりのない夢は~

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「シングルっていうのは言わば半人前。技術も経験もプリマに比べるとその差は歴然としている。でもね、そんな未熟なウンディーネほどお客さんをより楽しませようという気持ちは強いものなの」 「自分は未熟だ、人よりも劣っている、ならせめてよりお客さんを楽しませたい。能力は未熟でも、お客さんを楽しませようと一生懸命なシングルのウンディーネの舟に乗ることが私は大好き!」 なるほど 観光名所ではなく 私を見ていたのはそういう理由だったのか シングルの舟に乗る人は少ない 当たり前だけどプリマウンディーネに比べて、舟を漕ぐ技術も観光案内の能力も劣っているからだ でもシングルのウンディーネだっていつかは一人前になることを夢見て努力をしている だからそうやってシングルのウンディーネを評価してくれる人がいることは素直に嬉しかった
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