第3章 ~その素敵な過去に~ アイ編

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「お~誰かと思えばもみ子の後輩ちゃんじゃないか」 「あっ暁さん。お久しぶりです」 練習をしていると暁さんに声を掛けられた 暁さんとは直接話したことはなかったが灯里さん繋がりでいくらか面識はあった 「いきなりですまないが空中ロープウェイの駅まで乗せて行ってくれ」 「・・でも私はまだペアでお客様をお乗せすることは出来ないんですよ」 「それなら問題ない!もみ子もシングルのときによく乗せてくれていたぞ。それに・・俺たちはもう友達だろ」 「・・さてはタダ乗りする気ですね」 私たちは別に友達と言えるほど親しい仲ではない 改めて思うが強引な人である だけど灯里さんは昔暁さんを乗せていた なら灯里さんがやってきたことを私自身がやってみることも悪くない そう考えた私は暁さんを乗せることにした 「わかりました。灯里さんが辿ってきた道を辿ることは灯里さんに近づくための一歩。さあ、乗ってください暁さん!」 「・・お前現金な奴だな」
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