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漢。時の皇帝・元は、兄弟同士の骨肉の争いにより、内部分裂寸前の匈奴の呼韓邪単于から恭順の意を示され、呼韓邪単于を助けてからしばらく後、漢の婿になりたい、と申し出られ、これを受け入れた。
しかし、自分の家族はもとより、後宮の美女達を嫁がせるのはもったいない、と描かせた絵を見て決めたのが、王昭君であった。
王昭君の美しさを初めて知った元帝は、心底後悔したが、後の祭りである。せめて、王昭君に何かをしてやりたい、と考えて王昭君に望みを尋ねた。
「匈奴に赴けば、もうこの地へ帰って来る事もないでしょう。家族に最後の別れをさせて頂きたく思います」
最もだ、と元帝はその望みを受け入れた。こうして、王昭君は実家に帰って今生の別れを告げた。
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