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この困った事態に、王昭君は復株累単于に率直に意見を言う。夫の喪が明けるまでは返事を待って欲しい、と。復株累単于は、呼韓邪単于亡き後の匈奴の君主である。
となれば、力づくで王昭君を手に入れても良いのだが、復株累単于は王昭君が父の妻として漢から嫁いで来た時から、憧れた女性である為に、王昭君を待つ事にした。
王昭君は、その間に漢へと手紙を書く。
曰く。夫の呼韓邪単于が亡くなり、その息子の復株累単于が自分の妻になって欲しい、と言う。どうすれば良いか? という内容。簡単に変わらない価値観を捨てる事は出来ない。かといって、無下に断る事で、漢と匈奴の関係が拗れても困る。
それゆえのお伺いの手紙だった。
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