遥か遠き国へ

後宮

　結局、昭君は後宮に上がる事になった。

　しかし、いざ後宮に上がってみれば、選りすぐりの美女達が、これでもか！　と言う程いる。

　陛下は一人だというのに、後宮にこれほどの美女達がいてどうするのだろう。と、昭君は呆れた。

　とはいえ、後宮に入った身なれば、美女が沢山いるので、私は居なくなっても大丈夫ですよね？　実家に帰ります。というわけには、いかない。

　後宮に入った事で、実家のしがらみやら何やらあるのは事実。自分の好きなように生きられない身になったのだ。後宮に入って、何が一番大事か、と言えば、陛下のお手がつくこと、に他ならない。