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それゆえに、後宮の美女達は、あの手この手で陛下においで願わねばならない。陛下自身、誰の元に通おうか、選ぶ事さえ面倒な程に後宮に人は沢山いた。
陛下にとっては、誰でも良い夜の相手だが、後宮の美女達にとっては、死活問題になる。それゆえ、知恵を搾って陛下のお手がつくことを望んでいた。
何しろ、男子が生まれれば、次の国の頂点となる。その母は当然ながら絶大な権力を握る。陛下の后妃で無くても、淑妃や貴妃や夫人となれる。位は低くても、次代の母ともなれば、周りがほうっておかない。
後宮から出られないならば、そうやって生きていくしかないのだ。美女というのもなかなか大変であった。
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