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食堂はタッチパネルに学生証をかざして注文すればウェイトレスさんが料理を運んできてくれる。
なんて贅沢なんだろう。
「 なににしよっかなぁ~!」
「 僕暑いからざるそばにする!」
「 じゃあ俺も蕎麦にしよ。」
「 えぇー!2人とも蕎麦かよぉ!ガッツリ行こうぜガッツリ!」
「 1人で逝ってろ。」
ピピッとコタがタッチパネルを押して注文完了。
あとは待つだけだ。
結局透くんはカツ丼にしたようで、美味しそうに頬張っていた。
「 そういえば屋台の準備2人だけだったのな、クラスの奴ら誰も来なかったのか?」
透くんが不思議そうに聞いてきた。
「 うん…。一応夏休み前に今日から準備開始って言ってたんだけどねぇ。」
「 鼻血は部活だと思ってたから期待してなかったが、偉いな。ご褒美やるよ。」
そう言ってコタがざるそばのネギを透くんのカツ丼にふりかけた。
多分ネギが嫌いなだけだと思うけど。
「 うわっはー!コタに褒められた!俺頑張るっ!」
透くんは気づかずにネギが大量に乗っかったカツ丼をまたがつがつと食べ始める。
「 愛すべきバカだな。」
蔑んだ目で透くんを見つめるコタが面白くて笑ってしまった。
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