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コタの部屋は僕の部屋の左隣で、こちらを振り返らずに部屋に入って行った。
どうしよ。気まずい…
でも普通にしよう。
「 先輩、行きましょうか。」
そう笑顔で声をかけると、
「 …ハルちゃん怒らないの?」
と、先輩は困ったように笑った。
「 コタをからっかったことですか?怒って欲しいなら怒りますけど?」
そう言って笑うと、先輩は顔を背けた。
「 いや、遠慮しとくー。ハルちゃん怒ったら怖そうだもん。…でも浩太郎君に謝っておいてくれるー?やりすぎたーって。」
「 わかりました。伝えておきます。さ、行きましょっ!」
先輩の右手を掴み、先輩の部屋へ向かう。
多分コタは僕を心配してくれている。
白哉先輩は学校内でチャラいと言われ、誰にでも手を出すと噂されているから。
共学ならまだしも、ここは男子校。
つまり僕が狙われてると、たぶらかされてしまうのではないかと心配しているのだ。
でも実際そんなことはなく、何度か家にお邪魔しているが危ない展開になったことなんか一度も無い。
明日はコタにちゃんと話そう。
僕はノンケだと!!
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