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白哉先輩の家に着くと、前に来た時と何も変わっていなかった。
僕もあまり部屋に物を置いていない方だけど、先輩の部屋は本当に生活感のない部屋。
黒と白を基調とされていて、なんかホテルみたい。
ちなみに生徒会役員はみんな1人部屋。
しかも若干広い。
「 お邪魔します。」
「 はーい。そこらへん適当に座ってー。」
そう言ってキッチンの方に行く先輩。
先輩の家にはソファがなく、カーペットの上に白いテーブルがある。
テーブルの横にはダンボールがあり、その中にプリントがつまれていた。
もしかしてこれなのかな、僕に頼みたいことって。
床に座ってぽけーっとしてると、ポケットに入れていた携帯が震えた。
見るとコタからのLINEだった。
『さっきはごめん。』
簡潔な文章。
今日は2度もコタに謝られた。
かなり珍しい…
明日雨かな。
とか言ったら怒られちゃいそう。
『 僕の方こそごめんね。明日待ってるね!』
いつも上手くコタを納得させられる言葉が見つからず、今日もまた誤解を生んでしまった。
先輩のことも傷つけてしまったかもしれないし…
何やってんだろ僕。
「はぁ~っ」
思わず溜息がこぼれて、テーブルにうつ伏せになる。
コタからは、
『 うん 』
と、ただそれだけ返ってきた。
たぶん怒っているわけではないんだろうな…
明日はちゃんとコタに誤解を解かなきゃ。
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