結の項「桜吹雪を振り返り、レイカは往く」

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ガシャーン! 真一文字に引き戸が破られ、レイカが外に飛び出してくる。 直ぐにミズノの追撃が迫って来るも、広大な庭に退きつつ体勢を立て直す。 勝負は場外へ持ち込まれる。 互いの刃を向けながらも、長柄一本の距離をとって睨み合うレイカとミズノ。 (ここからが本番だ) ミズノは相手の攻撃を巻き上げてからの反撃を得意としている。 下手な攻撃を仕掛ければ、ミズノに軍配(ぐんばい)が上がるのは明白。 「ふぅ」 レイカは小さく息を吐き、もう一度気を引き締める。 たった一撃でも集中を切らせば、舞姫咲良が手元を離れるという覚悟でレイカは稲妻の如く斬り掛かる。 「やあぁ!!」 …しかし、思いが強ければ強いほど、身体は強(こわ)張り構えに隙が生ずる ミズノは好機を見逃さない。 振り下ろされる刃を受け流し、長柄をくるりと回転させる。 キィンーー 舞姫咲良が宙に舞う。
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