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「……唯たちって、付き合い始めてどれくらい経った?」
「ん……クリスマスからだから、もうすぐ4ヶ月かなぁ……」
風見君への返信メールを打ちながら、百香の質問に答える。
自分で口にしておきながら、もう4ヶ月も過ぎたのだと改めて実感した。
彼の傍では、まだ胸がドキドキするのに。
「ふうん。じゃあ……もしかして、もうヤッちゃった?」
「へ?」
彼氏彼女がすること……あ、痴話喧嘩とか?
それなら、まだ心配には及ばない。
時に意地悪な冗談も言われるけれど、それでも2人でいるときの風見君は基本的には、優しすぎるくらいだ。
出会った頃の冷たい印象からは、想像もつかないくらいに。
「唯、私の質問の意味……分かっているよね?」
「うん。喧嘩のことでしょ?」
「違うっつーの! あんたらの喧嘩の話なんて興味ないし!」
そう全否定をする中、私の耳元で百香は質問の本意を囁く。
その瞬間、恥ずかしさで顔から火が出るかと思った。
「や、やってないし!!」
「ふうん。そういう雰囲気にならないの?」
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