【17】 accidental reunion

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. 芯から冷え込むような澄んだ空気が、心を落ち着かせる。 昔からずっと感じてきた空気だから。 颯が運転してくれる車の助手席に乗り、見慣れた風景を横目で眺める。 「そういや先週くらいから、おじさん帰ってきているみたいだけど。」 「うん、知ってる。」 「ふうん。じゃあ暫くは、家族水入らずでゆっくりするのか?」 「そうだね……。お父さんと二人きりなんて小学生以来だから、少し緊張しちゃうかも。」 けれども、緊張よりも楽しみのほうが遥かに大きい。 家族というのは不思議なものだ。 遠く離れて過ごしてきた時間は長かったのに、傍に居ると何故か心が落ち着くのだから。 颯とこうしている時間もそうだ。 短い会話を繰り返し、幾度となく沈黙は訪れるのに、全く気まずさを感じない。 沈黙の間に居眠りすらしてしまいそうだ……。 「………別れたの?」 「え?」 「郁也さんと……。そんな話、百香から聞いたけど。」 「……別れたっていうか、これからは自分のことで手一杯になるから、今までと同じようには居られないと思ったの。」 「ふうん……。いい人だったのに、残念だな。」 そうは言いつつも、あまり興味のなさそうな素気ない口ぶりだ。 .
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