【17】 accidental reunion

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. 「……ごめんな。」 「え?」 「郁也さんのことも病気のことも、百香から聞いていたんだけど……どうしてもお前の口から聴きたくて。」 私に気を遣ってくるなんて、颯らしくない。 調子が狂い、思わず気丈に振る舞ってしまう。 「ふっ……颯のくせに、変な気遣わないでよ。」 「颯のくせに、って何だよ。人が心配してやってんのに……」 けれども、なんだかんだ言っても、こうやって傍に居てくれることには感謝している。 何もかも失ったと思っていたから。 そう……。 あの、冬の日のように。 思い返せば、あの日もいちばんに駆けつけてくれたのは、颯だった。 白銀に包まれたこの街並みを見ているからこそ、余計にはっきりと思い出す過去のこと。 「ありがとう……。」 「ん? 何がだよ?」 「私がピンチの時は、こうやって傍に居てくれるなぁって……。」 「……当然だろ。」 そう言って、得意気に頬を綻ばせる颯。 昔は喧嘩ばかりしていたし、煩わしいことのほうが多かったのに。 今では、その大切さが心から身に染みている。 .
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