【0】 prologue

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【0】 prologue

世間では春の兆しが感じられる4月。 それでも雪で埋もれているような、そんな都会には縁のない小さな北の街。 私の生まれはそこではないけれど、物心ついたころから、父と叔母の3人で暮らしている。 ここ数年の父は札幌で単身赴任をしていて、しかも1年のほとんどを海外で過ごしている。 だから私はこの街で、叔母と二人暮らしをしているといっても過言ではない。 けれども、不思議と寂しさはほとんどなかった。 それが当然のことだと思って過ごしてきたから。 そんな私が、高校2年生の秋。 ある一人の男の子と出会った。 どこか翳を感じさせる、とても綺麗な琥珀色の目をした男の子だった。 そして彼との出会いが、私の人生を大きく変えるだなんて。 この時の私は、全く思いも寄らなかった。 ―― 何があっても、ずっと傍にいるから ただひとつの約束だけが、今も私の心を蝕み続けている。 .
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