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教室の中で、冷たい視線を送る数人の女子の輪があった。殆どが違うクラスの子。 そしてその奥で机に肘をつき、既に疲れ切ったあたしとは対照的に、爽やかな笑顔を浮かべてるのが、松田。 あぁ殴りたい。 あたしを見つけると、嬉しそうに立ち上がって、駆け寄ってきた。 「よーーっす!よーっす、坂口!」 「はいはい。てか、話しかけんな」 これ以上あんたと絡むと、付き合ってるの肯定してるようなもん。勘弁して頂きたい。 でも松田はくじけない。ガキみたいに拗ねた顔して、あたしを睨む。 でも全然怒ってない、寧ろ遊んでる。 「なんだその態度!仮にも彼氏に対し」 「はあーーー?!」 背後で、やっぱり…と言う呟きが聞こえた。違うのに!違うのに!!
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