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絡み付くように、男子の首に回した細く綺麗な腕。こちらに背を向けた女子の肩には、艶やかな黒髪が流れる。
「ちょ…」
机の上に座った男子の方は、夢中で唇を重ねる相手とは違い、幾分冷めてるようだった。
突然のキスに苦笑いし、仕方ないという様子で、彼女に従う。
顔はよく見えない。
「…はぁ。しゃーねーな」
ため息をついてそう呟くと、彼女を抱き上げ膝の上に乗せた。細身の体からは想像できないほど、軽々と持ち上げた。
おーおーお熱いこった。
二人はあたしの存在に気付きもしない。
が、彼女の腰に腕を回し、再び唇を重ねようとした、瞬間。
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