茜色の後の雨と、霞む空

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======================== ピカピカと輝くフロア。 タイムセールの文字が並び、レジには客が長蛇の列を成している。 そんな中。 お肉コーナーの前で、立ち尽くす沙耶。 じとーっとパックに入って並べられた鮮度の良い肉を見つめ。 ―竹林。 頭の中だけトリップしていた。 もしかしたら、石垣があの少年だったのでは、という予想と。 絶対に違っていて欲しい、という願い。 どちらも、道を譲らない。 ―なんか、駄目だ。安いのかとかも考えられないや。。ちょっとミント系のガムでも買って頭すっきりさせよ… ふらふらとその場から離れて、お菓子売り場に向かう。 ―もし…万が一、あいつがあの子だとしたら、、、 そこまで考えた所で、不審な動きをしている男が目の端に入った。 ―いや、絶対あいつじゃない!絶対あいつじゃないから。信じないし! むしゃくしゃする。 苛々する。 「そこのお兄ちゃん―ちょっと…」 沙耶は、確実にポケットに商品を入れた男の方をポン、と叩く。 「はぁ?!なんだよっ…」 明らかに過剰な反応と共に、沙耶を振り払おうと相手が上げた腕を掴み― 「万引きはっ…犯罪なんだよバカヤロウ!」 バァーン 「ぐっ」 背負い投げをかました。 「ちょっとそこの店員、見てないで店長呼んできな。万引きの現行犯だから。」 そのまま腕を後ろに捻り上げ、身体を床に押さえつけたまま、増えつつある野次馬の中の一人に声を掛ける。 慌ててバックヤードに飛んでいった店員は、直ぐに店長と警備員を連れて戻ってきた。
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