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確かに私の目の前には1件の小さな丸太で造られた小屋がある。
彼は、ここに住んでいるの?
「さぁ入って。 中で君が疑問に思ってることを全て話すから」
中に入ったら、もう逃げられないだろう。
でも、私は彼を信じることにする。
なんでだろう。
この人が常に落ち着いていて余裕があるから?
…………わからない。 でも、信じてみたくなるそんな不思議な人だ。この人は。
私は、彼に続いて小屋の中へと入った。
小屋に入った瞬間、一人の男の声が響いた。
「おいリッパーーー!!! その黒髪の女はだれだぁぁ!?」
「そんな怒鳴るなよ。 ガル。 ちょっと失敗しただけじゃないか」
「ちょっとじゃねーだろ。 ……で、お前が連れてきたってことはギルドとは繋がってないってことでいいんだよな?」
「そこは大丈夫だよ。 ただ、一つ問題があるけどね。…………あっ驚かせてしまったようだね。 大丈夫! 彼は、優しいから」
リッパーと呼ばれたこの茶髪の彼は、私が小屋の扉の前でたじろいでいる事に気づくと少し微笑みながら言った。
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