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「成る程、プリンが発端であーなったと……本当、仲がいいんですねカレン陛下とフレイヤ様は」
カレンとフレイヤの二人から騒動の訳を聞くと納得した男。
「まぁ……私が食べたのが悪いんだけど、ごめんねフレイヤ、プリンは今度買っておくから」
カレンはうっかり恥ずかしいやり取りを見られてしまいフレイヤに謝るとフレイヤもまた謝った。
「アタシも言い過ぎた、クッション投げてごめん。今度プリン一緒に食べよ?」
男は二人のやり取りを傍で見ていてクスリと笑う。
「それにしても驚きました、お二人があんな体勢でいたので」
「見られちゃったら仕方ないね、フレイヤ」
「ま、まぁね……」
カレンとフレイヤは照れ隠し。
カレンが話題を切り替える。
「話は変わるけど、バレット
料理当番のあなたがまだスーツだなんて料理班に何かあったの?」
「それがですね、料理長の具合が悪いらしく急に城に来られなくなったと先程連絡がありまして、カレン陛下やフレイヤ様のお食事がご用意出来なくなってしまいお昼の指示を伺いに参りました」
「料理長が欠席だなんて珍しいわね……」
フレイヤが一言。
「ええ、昨日だいぶ呑まれていたようで二日酔いだそうです、相手が酒に強かったとかで……」
バレットの話を聞いて何か勘づいたフレイヤはカレンの顔をまじまじと見つめて一言。
「それってまさか……?」
カレンは覗き込むフレイヤから視線を外して窓の方を向いている。
フレイヤは心で呟く。
(犯人はアンタね……。)
そう、昨夜カレンは料理長との
飲み比べで、料理長を屈服させて圧勝していたのであった。
「い、いい天気ねーフレイヤ」
「アンタは能天気ね」
窓を向くカレンの下手な誤魔化しにフレイヤの鋭いツッコミが決まったところで本題に戻り。
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