§*+。第1話。+*§

2/40
121人が本棚に入れています
本棚に追加
/148ページ
それは六年前――……。 桃髪の一人の少女によって 奴.隷戦記に終止符が打たれた。 僅か十八と言う若さで少女は 帝国の庭は俺の庭、庭に散らばる国民は家畜同然だと奴.隷兵達を飼い慣らしていた初代皇帝を見事撃ち破ったのである。 奴.隷兵達を解放させて、その手で自由を切り開いた少女はやがて国民に帝国の主君として二代皇帝に支持され今に至る。 この帝国、ウォーネスト帝国は 六年の平和を再び歩み出した、 かのように思えたが大陸全土には初代皇帝時代の傷跡が深く根付き 帝国への偏見や憎悪から帝国を変えてもこの国を支援する国は暫く現れなかった……。 宿命と言われた東の隣国、 ノイラント王国が少女を信じてくれるまではウォーネスト帝国の檻は閉ざされたままだった。 今まで大陸を我が物顔で支配して来た軍事国家ウォーネスト帝国がノイラント王国に白旗を掲げた。 風に吹かれ現れた桃髪の少女を 一目見た時、ノイラント国王は ――その全てを受け入れた。 少女の始まりは その国、ノイラント王国だった。
/148ページ

最初のコメントを投稿しよう!