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「……わかった」
トウコに下がっているように言われれば、無理に自分で動くのは助けに来てくれたトウコやエレナに悪いと思い、ここは二人に任せてカレンはトウコの後へと下がる。
「邪魔する気はねーってか。貴様はそうでもよ、片方の女は魔法陣なんか展開しやがってやる気満々じゃねぇか……!」
黒付く目の男は苛立ちながらも、エレナに目を向けトウコに戦意はなくてもエレナは既に戦闘体勢なので邪魔者はさっさと片付けようと剣を握り地面を蹴ればエレナに斬り掛かろうとして。
「大の男が大勢で女をいたぶりやがって……
テメェ等、許せねぇ……
″闇の魔導書(ダークスペル)″起動!
一方のエレナは何か嫌なことでも思い出したのだろうか、目に見えた不機嫌さでアベルらを見据え、ぶつぶつと何か愚痴れば顔をあげ、左手を握りしめ手の甲を顔の辺りまで掲げ、何やら呪文を唱えれば手の甲の球体が魔方陣を展開しエレナの体に魔力が絡み付いていき、魔力をまとうその姿はトウコ、カレンの両名がよく知っている人物フレイヤの魔法に似ていて。
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