122人が本棚に入れています
本棚に追加
エレナの放った超魔法はアベルを捕らえに向かう。
戦うつもりは無かったが、部下の暴走により引き起こってしまった騒動にアベルは歯を噛み締めた。
――その時だった。
エレナが拳で放った魔法はアベルを捕らえることはなく、何者かによって相殺、受け止められた。
「おいおい、街中で超魔法はないだろう……。ただでさえ、ここは帝都なんだから、んなコトしたら街ぶっ壊れるだろうが……」
向き合うエレナとアベル両者の間に割って入ったのは黒いフードで身を包んだ外套の男とおもわしき人物。その闖入者は何か奇術でも用いることができるのだろうか、エレナ魔法は何か刃で断ち切られたかのように霧散していた。
「な……これは、倭刀の類か!?
トウコ!今すぐカレンさんを連れてどっか行け!
マジにならなきゃ、マズイ!」
「……わかったよ。
カレン、ここは一先ず退散するよ
エレナ!ジンのバーに居るから」
取り乱したかのようにトウコを捲し立てるエレナ。奇術に心当たりがあるのか魔力を納め剣を手にとって。それをみたトウコはカレンの手を引き、自分と共にその場を離れるよう告げて。
最初のコメントを投稿しよう!