§*+。第1話。+*§

3/40
121人が本棚に入れています
本棚に追加
/148ページ
魔法の栄えた大陸 ――『リーシェア大陸』 その東南端に位置する国 ノイラント王国に桃髪の少女、 カレンは暮らしていた。 生まれも育ちも上流貴族ながら 家族との時間は幸せだった――。 父親は政府七賢人のひとりで剣士として、王国部隊の隊長を勤めており、母親はノイラント王国上流貴族を纏める王家に最も近い貴族ローレンツ家の妻であり、父親が政府である為王家とは親しい間柄でアネットフィルスの街の官吏を任せられる程に、国王陛下からの信頼も厚く裕福な家柄だった。 官吏(街を管理する町長の地位) ローレンツ家の長女として生まれたカレンは、政府の部隊を纏める 父譲りの【異剣士(アレクシアネット)】の 血を引いている気丈で強い娘。 そしてカレンには 仲の良い三つ下の妹がいた。 次女の名前はルビア。幻影を操る 母譲りの【幻影師(ルーチェスト)】の 血を引いている内気で静かな娘。 王家は隊長と官吏を務める両親を称え、ローレンツ家の功績を認め王子とローレンツ家の長女カレンが十歳の時、王族と貴族は十二歳になれば結婚が成立する為いずれ結婚を前提に婚約関係にあった。 ローレンツ家が権力や地位に目が眩んだ訳ではなく、円満な婚約であり、一方的なものではない為に次第にカレンは婚約者である王子に心を許していく……。
/148ページ

最初のコメントを投稿しよう!