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翌日、瑞穂の推測通りに修哉は査問会議にかけられることになった。
もちろんこのことは病院中に知れ渡り
朝から修哉は質問攻めに遭っていた。
「先生!査問会議にかけられるって本当ですか!?」
「何をしたんですか!?神の手ともあろう人が」
等と様々な質問を浴びせられたものの、修哉はただ
「貴方達が気にすることではない。それに、これは俺にとってのチャンスだからな」
と言うだけだった。
そして、査問会議が始まった。
「秋川君、君は我が病院の医者でありながら上司の命令を無視して昨日手術を行った上に、患者を死亡させたのは事実かな」
と修哉の真正面に座る理事長、夏川三郎が聞いてきた。続いて夏川は
「今回死亡した患者は、君の腕ならば決して死ぬことはなかったはず。なぜ死亡したのだ?」
とも聞いてきた。瑞穂から情報を捻じ曲げて教授は伝えたはずと事前に聞いていた修哉は物怖じすることなく
「理事長、お言葉ですが、昨日執刀した患者は死亡しておりませんが?誰の事を言ってるのですか?」と聞き返した。すると、昨日修哉に指示を出した教授が
「しらばっくれるな!君は患者を殺したじゃないか!生かす意味もないと命を軽視しただけではなく、助ける素振りも見せなかったでは無いか!」
とあからさまな嘘をついてきた。
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