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「運動場に白線で大きく、I LOVE YOUって書くんだ。屋上から見れば、惚れること間違いなし!」
「それって、この前やってたドラマのパクりじゃないか」
「その通り!」
この時期までに何度告白したことだろう。もう告白のネタが尽きてきたよ。
今度こそはいける! と、意気込むが二人の反応は微妙だ。
「公衆の面前でそんなことしたら、嫌われるのだと学ばなかったのか?」
勲男の言葉に気づく。以前、学校内で昼休みに大声で好きだと叫んだら一週間ぐらいは無視された。
「そ、そうだった」
あのときのは本当に辛かった。あれがまた続くとなると今度こそ病んでしまう。
「ならさ、今度は遊園地とかで遊んだ後とかにさりげなく告白してみたら? 雰囲気大事やし」
なるほど、今までは学校内だけの告白だったから駄目だったんだ。ドラマチックな場面での告白ならいける!
「でも、僕が遊園地とかに優菜を誘えるとは限らないよ」
二人きりで遊ぶなんてハードルが高過ぎる。誘っても断られるに決まっている。
「大丈夫やて、俺達も一緒につけばいいし。沙耶も一緒にさ」
「なるほど!」
普段、遊んでいる仲間たちで遊び、頃合いになったら二人っきりになる。
沙耶とは優菜の友達で、何故か僕に協力的だ。
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