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***
「ねえ?何してるの。」
「いや、お前等二人の事を調べてるんだ。」
「分かることまでは教えるよ?」
「んー、いや…。」
「やっぱり違うことでしょ。」
感の鋭いやつは嫌いだ。
嘘がつけない。
「気にするな。私用の調べ事だ。」
「ふーん。眉間にしわ寄せるほど大変なんだね。」
唯の手を使って、佑が眉間を示した。
「柔らかいな。唯の手は。」
「柔らかいよ、お嬢様の手も。ちっちゃくて可愛いし。」
はあ。
大きくなりたい。
小さいままは、不便が多い。
使えなければ、意味が無い。
何時になれば、私は、自立できるのだろう。
「あ!高良さんが帰ってきた!」
***
「お嬢様が料理を?」
心底驚いたような顔で言うな。
「いや、佑だ。何なら毒薬でも作って見せようか。」
「ああ、なるほど。どうりで。」
「高良、私を軽く馬鹿にしているだろう。」
いつか、絶対毒薬盛ってやろう。
それでも高良は死なないのだろうがな。
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