第1話

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*** 「ねえ?何してるの。」 「いや、お前等二人の事を調べてるんだ。」 「分かることまでは教えるよ?」 「んー、いや…。」 「やっぱり違うことでしょ。」 感の鋭いやつは嫌いだ。 嘘がつけない。 「気にするな。私用の調べ事だ。」 「ふーん。眉間にしわ寄せるほど大変なんだね。」 唯の手を使って、佑が眉間を示した。 「柔らかいな。唯の手は。」 「柔らかいよ、お嬢様の手も。ちっちゃくて可愛いし。」 はあ。 大きくなりたい。 小さいままは、不便が多い。 使えなければ、意味が無い。 何時になれば、私は、自立できるのだろう。 「あ!高良さんが帰ってきた!」 *** 「お嬢様が料理を?」 心底驚いたような顔で言うな。 「いや、佑だ。何なら毒薬でも作って見せようか。」 「ああ、なるほど。どうりで。」 「高良、私を軽く馬鹿にしているだろう。」 いつか、絶対毒薬盛ってやろう。 それでも高良は死なないのだろうがな。
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